在宅ケアを求める高齢者が増える中、需要が高まっているのが訪問介護です。もし訪問介護事業所で働く場合には、介護系の資格が必要です。
ホームヘルパーとして働くのなら、最低でも介護職員初任者研修の受講が必須になります。講座内容は、講義と演習合わせて130時間のカリキュラムです。さらに試験の難易度は高くなく、ほとんどの人が合格できると考えて良い資格です。
ホームヘルパーの実務経験を3年以上積めば、色々なキャリアアップの方法が考えられます。
例えば国家資格である介護福祉士は、介護職員実務者研修を修了すると受験が可能になります。試験は筆記のみで、合格率は6~7割程度と言われています。確実な合格を目指す人は、資格スクールに通うのも一つの方法です。
介護福祉士の資格を得た後には、さらにサービス提供責任者になったり生活相談員になったりとさらなるキャリアアップが目指せます。
サービス提供責任者の仕事は、訪問介護における支配人のような役割です。訪問介護を受ける利用者から生活状況や希望を聞き、援助内容をまとめてサービス内容を決めたり、ヘルパーの勤務管理や利用者との相性などを見極めたりといった仕事を担います。
一方、生活相談員の場合は相談業務が主ですが、事業所によって内容は異なり多岐にわたることから、「何でも屋」と呼ばれることもあるようです。ただ、相談に応じる中で「利用者の選択を尊重し自立をサポートする」という役割があることは理解しておくといいでしょう。
高齢化の波が押し寄せてきている今、さらに訪問介護の市場は拡大していくことが見込まれています。そのため、自宅に訪問するスタイルでのケアスキルを持っておけば、非常に大きな武器になるはずです。訪問介護の仕事に興味を持った方は、ホームヘルパーの実情や役に立つ資格を把握しておいた方がいいでしょう。